hot
藤井基二
「頁をめくる音で息をする」本の雑誌社
2021年11月30日初版1刷
B6判並製 P208(カラーP32含む)
弐拾dB店主こと、私の初の古本屋随筆集です。
本の雑誌社のweb連載を元に、書き下ろしを含めました一冊となります。頑張って書きました。
たぶんいらないと思いますが、サインご希望の方がいましたら注文の際に記載していただきましたら、書きます。
開店時間は23時。尾道の路地に佇む古本屋は、疾走する店主が築いた小さな城。深夜の隠れ家から詩と熱情があふれだす。
古本屋を始めてこの四月で五年が経つ。古本を買い取り、古本を売り、なんとか生きている。学生時代に願ってやまなかった暮らしをそれなりに謳歌してしまっている。逃げ続けていたら、そこに本があった。
目次
〈夜の染み〉
脱走兵
匂い
見えない手
古本戦線、異常なし
不健全な肉体に宿る、健全な魂
図書室の怠け者
古本商人
本の本分と性分
お通しに文庫本、デザートに朝を
僕は中原中也
本を買う理由、方便、言い訳。
四人の花
新しい友と懐かしい友
生き残ってしまった
〈二〇二一年の日記〉
四月~十月
〈猫背のひとりごと〉
独座雑念
町の骨、皮膚
古書店主たち
魂の値段
盲目の季節
番台暮らし
片道六十円