町が静かになってしまった。
悲しいことだ。
人と集まれないのは、淋しいものだ。
けれども、それまでそんなに人と会っていたかと聞かれると
さて、どうか。
そこまでして賑やかなのが好きかと聞かれれば、
存外そうではない。
わたしは一人でも賑やかだ。溢れる言葉で生きている。
窓を開けましょう。
今夜の風は気持ちがいい、夜の友。
月、静かな音が満ちている。
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